2009年01月01日

【白衣のマーケター】広告看板を補完する新サービス開始

2009年元旦、病院・クリニックの【駅看板】【野立て看板】【電柱広告】が劇的に暗記しやすくなる医療マーケティング・サービスを当ラボはスタートさせます。

「広告看板らくらく暗記サービス」といいます。

サービス概要案内資料(pdf)

日頃【駅看板】【野立て看板】【電柱広告】などの広告看板について、見込み患者は次のようなストレスを感じています。

「メモでもしないかぎり広告看板の内容は暗記できない!!!」

このような見込み患者側のストレスを解消するために当ラボが開発したのが、「広告看板らくらく暗記サービス」です。

具体的なサービス内容は以下のとおりです。

@貴院の広告看板に見込み患者が暗記しやすい下記のような診療科目名によるホームページアドレスを掲載。

  www.内科医.jp
  www.外科医.jp
  www.整形外科医.jp
  www.小児科医.jp
  www.産婦人科医.jp
  www.耳鼻咽喉科医.jp
  www.皮膚科医.jp
  www.美容外科医.jp
  www.矯正歯科医.jp
  www.総合病院.jp
  www.精神科医.jp
  www.麻酔科医.jp
  www.肛門科医.jp
  www.形成外科医.jp
  www.心療内科医.jp
  www.泌尿器科医.jp
  www.脳神経外科医.jp
  www.循環器科医.jp
  www.総合医.jp
  www.リハビリテーション科医.jp

A見込み患者を都道府県別に整理された当ラボのネット上の索引サイトへ誘引。

B広告看板に掲載されていた病院・クリニックに関する情報を再現。

ご想像ください。

かかりつけ医を検討もしくは身体に不調を感じている見込み患者が、朝の通勤途中や車で移動中に貴院の広告看板を見かけたとします。

はたして自宅に帰ってから広告看板の内容を思い出すことができるでしょうか?

よほど卓越した暗記力がない限り一般的には難しいと思います。

仮に広告看板に広告主のホームページの記載されていたとしても、そのホームページアドレスが、

 ・英字の固有名詞であったり
 ・英字でつづりが長かったり
 ・そもそも英字であるだけで

難しい英単語の暗記と同じように簡単にホームページアドレスを記憶できるものではありません。

「広告看板らくらく暗記サービス」の最大の特徴は、医療マーケティング上極めて良質な、診療科目名が含まれたホームページアドレスを貴院が広告看板用に活用できる点にあります。

しかも日本語ドメイン名なので、駅・街中などの野外でも直感的に見込み患者はホームページアドレスを暗記することができます。

その良質なホームページアドレスで構築した都道府県別に整理された索引サイトを、貴院を含めた全国の病院・クリニック間で共同利用しようというものです。

何卒「広告看板らくらく暗記サービス」のご活用をご検討頂きたくお願い申し上げます。
http://kanban.dr-ml.jp

以上

2008年08月17日

【白衣のマーケター】看板とネットの連携

http://tadp.jp(「街あど」タウンガイド)
という検索ポータルがあります。東京電力を母体とする広告代理店、東電広告(株)のサイトです。

ネット上ではあまりメジャーなサイトとはいえませんが、注目すべきビジネスモデルを有しています。電柱広告とネットとの連携です。

ご存じのとおり電柱広告は医療マーケティングでよく使われる広告宣伝媒体です。公道に面した複数の電柱に連続的に掲出できるので、病院・クリニックへの誘導案内が可能です。また、地域社会に特化した広告媒体なので、近隣の見込み患者にその存在を明確に認知させることができます。

東電広告(株)の「街あど」タウンガイドに関する説明は下記にあります。
http://www.todenkokoku.co.jp/eigyou/denchu/pole_machiad.html

電柱広告とネットの連携方法は単純で、電柱広告の一部に「街あど」タウンガイドのトップページのURLである「http://tadp.jp」を表示し、電柱広告を見た患者にトップページにアクセスしてもらうのです。このことにより患者は、携帯電話や家庭のパソコンを使って後からゆっくりと医療機関の情報を確認できるという仕掛けです。

ここまで「街あど」タウンガイドに関する説明をしてきましたが、この白衣のマーケターの読者は何か違和感を抱かれた方も多いのではないでしょうか。「街あど」タウンガイドの仕掛けには患者視点で大きな欠陥があるのです。

徹底的に患者の視点に立って考えてみましょう。
(1)患者は電柱広告に表示されたURL(http://tadp.jp)を認知。
(2)認知したURLを記憶。
(3)家に帰って記憶したURLを思い出しアクセス。
(4)「街あど」タウンガイドのトップページに無事アクセス完了。
(5)医療機関名・住所などで目的の医療機関の個別情報を検索。

上記の患者に強いる一連の行動を見てください。サービスとしては課題のオンパレードです。患者に与える負荷が高すぎます。

・「http://tadp.jp」といった無味乾燥な英文字を暗記してもらう必要がある。
・アクセスしても目的の医療機関の個別情報が表示されない。「街あど」タウンガイドのトップページが表示されるだけである。
・医療機関の個別情報にアクセスするためには医療機関名や住所も併せて記憶しておかなければならない。

これではYahoo!・Google等の検索エンジンを普通に活用した方がよほど楽に目的の医療機関の情報を探すことができます。

ではどうすればいいのでしょうか。本稿の趣旨は「街あど」タウンガイドの批判ではありません。冒頭でも書きましたが「街あど」タウンガイドは注目すべきビジネスモデルを有しています。

この注目すべきビジネスモデルの課題を克服し、独自に貴院の医療マーケティングで活用してはどうでしょうか。上記で患者視点の「街あど」タウンガイドの課題を列挙しましたが、その解決を図ればいいのです。

課題解決は下記2点で十分だと当ラボは考えます。

・「http://tadp.jp」のような無味乾燥ではないURLの検討。
・URLにアクセスしたときに目的の医療機関の個別情報が直接的にもしくはストレスなく到達できる画面遷移。

たとえば東京都渋谷区の病院・クリニックの場合、URLを下記のような日本語ドメイン名にし、渋谷の電柱広告に表示してみたらどうでしょうか。

http://渋谷のお医者さん.jp

その電柱広告を見かけた見込み患者は暗記にあまり苦労しないと思います。

あとは単純に「http://渋谷のお医者さん.jp」のURLに見込み患者がアクセスしたときに貴院のホームページに転送すればいいわけです。是非ご検討ください。

次回につづく。

2008年07月22日

【白衣のマーケター】ホームぺージアドレスをどうするか?

Webを使った医療マーケティングにおいては、ホームページアドレスの表記をどうするかについては極めて重要な判断対象です。

医療機関名である固有名詞に沿うような英文字を選択するケースが一般的ですが、マーケティングの観点から一工夫し、診療科目をホームページアドレスとして掲げている病院・クリニックがあります。

http://www.ganka.jp(兵庫県の眼科・新長田眼科様)
http://www.jibika.jp (東京都の耳鼻咽喉科・奥平耳鼻咽喉科様)
http://www.nyou.jp(神奈川県の泌尿器科・新ゆり武内クリニック様)
等々

ホームページアドレス自身が意味を包含しており、提供している医療サービスがダイレクトに伝わります。駅看板・バスの車内広告でメモをとらなくても患者が暗記しやすいといった効果もあります。

上記でご案内したホームページアドレス「www.ganka.jp」の内、「ganka.jp」の部分をドメイン名といいます。ドメイン名は(株)日本レジストリサービス(JPRS)で申請・取得することができます。取得は先願主義による早い者勝ちです。

「ganka.jp」にしても「jibika.jp」「nyou.jp」にしても、誰もが所有し、活用できるドメイン名では既にありません。なぜなら、医療サービスを展開する上でマーケティング的に非常に価値のあるドメイン名であるからです。稀少価値もあります。

実際、「ganka.jp」「jibika.jp」「nyou.jp」 は2001年に取得されています。2001年はまだまだインターネットが今ほど普及していませんでした。ソフトバンクによるADSL事業も始まったばかりのころです。医療業界にWebマーケティングを持ち込もうとする先見性のある病院・クリニックの経営者の強い意思を感じます。

「ganka.jp」「jibika.jp」「nyou.jp」のような価値の高いドメイン名は、2008年7月現在ほとんどが取得されているようです。

しかし2001年に勝負の決着は着いてしまっているのでしょうか。もう今からWebマーケティングに取り組んでも手遅れなのでしょうか。もちろんそうではありません。

ホームページアドレスをどうするかについては、診療科目を使ったドメイン名の活用以外にまだまだ工夫の余地があります。

たとえば次のような参考事例があります。

http://kirei.jp(埼玉県・東西若若クリニック様)

「きれい」のローマ字である「kirei」を使ったホームページアドレスです。診療科目そのものでなくても、医療サービスのコンセプト、診療科目の両方を想起させる何かしら英字ワードが使える場合、ホームページに活用できる可能性があります。むしろ単純な診療科目のドメイン名より戦略的なホームページアドレスです。

歯科であれば、
・itakunai.jp
・hanarabi.jp
・nagamochi.jp

美容外科であれば、
・bijin.jp
・before-after.jp
・bihaku.jp

などがすぐに思い浮かびます。
(残念ながら上記6つのドメイン名は既に所有者がいます)

このような類のホームページアドレスは、医療業界以外も使いたがるので、のんびりしていられません。

上記で示した
・nagamochi.jp
はお菓子のガムのメーカーが、
・before-after.jp
リフォーム会社が既に取得し活用しています。

ホームページアドレスに関するその他の工夫としては、日本語ドメイン名による複合語も今後は有力です。

たとえば東京都渋谷区の歯科の場合、

・http://渋谷区の歯科.jp
・http://渋谷区の歯医者さん.jp
・http://渋谷区の歯医者さんならココ.jp

などの表記が考えられます

http://shibuyaku-no-shika.jp
では看板を見た見込患者も家に帰ったら忘れてしまいますね。英字のドメイン名ではありえない選択肢ですが日本語ドメイン名では成立します。日本語ドメイン名なら広告コピーのような対処が可能なのです。

もし貴院のホームページアドレスがプロバイダから無償で提供された長いつづりのホームページアドレスであったり、独自ドメインであっても暗記しにくいものであったりするとき、患者さんが記憶しやすい、メモを取らなくても暗記できるホームページアドレスにならないか見直してはいかがでしょうか?

次回につづく。

2008年06月15日

【白衣のマーケター】ネット診療圏特集(その9・経営者としての度量を試す口コミサイト)

ネット上で病院・クリニックなどの医療機関のサービス品質の良し悪しを患者間で情報共有するための口コミサイトが隆盛です。

http://www.qlife.jp/
http://women.benesse.ne.jp/
http://www.hospita.jp/
http://www.oishasan.jp/
http://www.doctor-navi.com/
等々

伝統的に口コミは患者が医療機関を選択するための有力な情報源でありました。ネットが口コミの情報伝播力を加速化し、記録性という付加価値を付け、口コミサイトというネットサービスを作ったのです。

医療マーケティングにおいては、口コミサイトは病院ポータルなどと比べて患者から信頼される傾向にあります。医療機関による広告宣伝的な病院ポータルよりも第三者による評価の方の情報価値が高いのは当たり前です。

口コミサイトをいろいろ試してほしいのですが、悪い評価があまり目立ちません。サイト運営側の配慮があるのでしょう。医療機関とのトラブルを避けるために名誉毀損と指摘されかねない投稿を削除したり、サイトコンセプトを良い評価の収集に重きを置いたり。

しかし、今後は当然の患者ニーズによって、医療機関の悪い評価を積極的に集めていこうという口コミサイトが増えてくると思います。Yahoo!の株式掲示板・amazon.comの読者レビュー・飲食サイトの手厳しい味評価など、ネット上では普通のはなしです。

医療機関は口コミサイトにどのように向き合えばいいのでしょうか。じっと黙って悪い評価が投稿されないことを願っていればいいのでしょうか。実は良い評価だけしか投稿されていないとしても安心できないのです。

昨今の口コミサイトを利用する患者の意識としては、良い評価の投稿数を非常に気にしています。投稿数が少ないだけで患者はその医療機関の評判が高くないといったレッテルをはってしまうのです。

口コミの数を比べられるといった点で、口コミサイトは医療機関間の比較がしやすい環境を患者に提供しているともいえます。価格比較サイトの価格.comと同じ機能・サービスです。

http://kakaku.com/

医療機関は積極的に良い評価の口コミを獲得していく必要があります。待合室・ホームページなど患者とのあらゆる接点において、有力な口コミサイトの案内と投稿のお願いをするべきです。

このような患者への働きかけは口コミを獲得する以外の副次的効果があります。口コミをこわがらない医療機関の姿勢は、医療サービス品質への自信と患者に受け取られるのです。患者はそのようなオープンで自信に充ち溢れた医療機関の態度を好意的にとらえます。

口コミサイトにおける貴院の評価が高まると、少しでも安心できる医療機関を求めて、患者は遠くの医療機関に足をのばすようになります。つまり診療圏が広がります。

医療マーケティングでの口コミサイトの活用はまだまだ発展途上ですが、医療機関の選択動機としての口コミサイトの影響力は今後ますます大きくなっていくことでしょう。

次回につづく。

2008年06月08日

【白衣のマーケター】ネット診療圏特集(その8・NTTはやはり巨人?)

医療マーケティングにおいて、NTTの「タウンページ」は医療機関の広告宣伝のための常套手段であると思います。非常にメジャーな広告宣伝媒体かつ伝統的サービスです。院長の皆様もご利用ではないでしょうか。

タウンページはネット上でも展開されています。iタウンページです。

http://itp.ne.jp/

業種・地域別に整理されており、患者が探そうと思えば、簡単に目的の医療機関を見つけ出すことができます。一種の病院ポータルです。

iタウンページを使って患者が医療機関を見つけ出した場合、電話番号・住所・地図が確認できます。

iタウンページにはオプションサービスがあります。電話番号・住所・地図だけではなく、ホームページ形式で医療機関に関するさまざまな情報を発信することができます。同時に、iタウンページ上で目立つように優先的に上位表示されます。価格は月額5,250円(税込)からです。

iタウンページのオプションサービスへの申込率は、当ラボの調査では、首都圏で約7%、地方で約10%となっています。ホームページ全体の開設率が15%と少ない中、このiタウンページのオプションサービスへの高い申込率は異常な数値です。

iタウンページのオプションサービスが広告宣伝媒体として高品質かつ効果的であることが、この申込率の高さの理由でしょうか。

むしろ医療業界のWebマーケティングへの認識不足が、従来型の伝統的広告宣伝媒体であるNTTのタウンページのネット版に安易に向かわせているような気がします。

その証拠に、インターネット広告活用に非常に積極的な飲食店の場合、iタウンページのオプションサービスには医療業界よりも消極的です。東京都渋谷区の例では、506件中6件だけがオプションサービスへ登録していました。約1%強の申込率です。

iタウンページを活用しても意味がないといっているわけではありません。iタウンページはすばらしいサービスです。他の有名病院ポータルと同等のポータル的価値はあると思います。メジャーなサイトなので外部リンク獲得の観点で必ず取り組むべきです。

しかし、iタウンページだけで満足してしまうようではいけません。医療機関によるiタウンページのオプションサービスへのあまりにも高い申込率をみると、Webマーケティングへの積極性よりもむしろ根強い保守性を感じてしまいます。

iタウンページの活用は、数あるWebマーケティング施策の一里塚程度に考えてください。

次回につづく。

2008年05月18日

【白衣のマーケター】ネット診療圏特集(その7・リアル診療圏との関係)

今回は現実世界の診療圏(以下、リアル診療圏)とネット診療圏の関係を整理します。

リアル診療圏とネット診療圏の概念のとらえ方において誤解が生じやすいのは「扱う地域に違いがあるのではないか」といった誤解です。扱う地域に違いはありません。

例えば東京都渋谷区をリアル診療圏にしている場合、ネット診療圏もやはり東京都渋谷区であり、リアル診療圏とネット診療圏の面積の大きさは全く同じです。

ではなぜネット診療圏をテーマにするかというと、ネット診療圏に無関心でいると、本来リアル診療圏と同じ大きさであるはずのネット診療圏が形成されず、ネット経由の患者の来院が期待できなくなるからです。

ネット診療圏への取り組みがリアル診療圏の大きさの正しい理解に役立つこともあります。ネット経由の来院患者の分析において、リアル診療圏で想定していなかった見込み患者が住むボリューム地域の発見です。リアル診療圏が拡張します。

なぜ新しい地域が発見されるのでしょうか。その理由はネットの圧倒的な経済性です。近隣地域を対象にしたマーケティングコストも地球の裏側のブラジルを対象にしたマーケティングコストもネットにおいては同じだからです。

リアル診療圏ではまったく想定すらしていなかった地域からの反応がネットからはあるはずです。リアル診療圏においてはコストが理由で対策が立てられなかった地域からの反応です。

反応の測定方法はアンケートを使います。初診時の問診シートで充分です。

・どこで当院を知りましたか?
とし、
・インターネット
・駅看板
・電柱看板
・知り合いの紹介
・家族の紹介
等、来院につながったチャネル分析をしましょう。

アンケートを分析することで、ネットが来院動機になった患者が特定できます。

ネット診療圏がリアル診療圏と比べて広いことが確認された場合、直ちにリアル診療圏も拡張し、ネット診療圏と同じ大きさにし、リアルの世界でもマーケティング対策を講じなければいけません。

ネット診療圏の考え方は単なるWebマーケティングの話ではなく、実際の診療圏を正しく調査するためのツールでもあるのです。

次回につづく。


2008年04月27日

【白衣のマーケター】ネット診療圏特集(その6・ドメイン名は栄光へのかけ橋)

今年2008年2月13日から、Windows XPユーザーに対するInternet Explorer 7日本語版の自動更新が行われています。

本オンライマガジンでも、2月17日、
http://blog.dr-ml.jp/article/11024044.html
で報告しました。

Internet Explorer 7が普及すると、日本語ドメイン名に患者がアクセスできるようになります。

日本語ドメイン名が今後盛り上がっていくことが予想される一方で、今回は多くの医療機関において公式URLの一部として使われている英数字のドメイン名についてネット診療圏の観点から解説します。

「日本クリニック」という医療機関があったとします。下記のようなURLが候補となります。(赤い部分がドメイン名です)

(1) http://www.nihon-clinic.jp
(2) http://www. nihon-clinic.gr.jp
(3) http://www. nantoka-net.ne.jp/~nihon-clinic/
(4) http://www. nihon-clinic.com
(5) http://www. nihon-clinic.info
(6) http://www. nihon-clinic.cc

もし貴院が「日本クリニック」という名称の場合、どのドメイン名を選択するでしょうか?

患者がネットのヘビーユーザであればネットリテラシーのレベルが高いので小さな差であるという見解もあるかもしれません。しかし大多数の平均的なネットユーザにとっては大きな違いがあります。記憶しにくいドメイン名と記憶しやすいドメイン名に別れてしまうからです。

記憶しにくいドメイン名の場合、駅看板・電柱広告・野立て看板等で案内したとしても、帰宅後に患者はパソコンを前にしてURLを思い出すことができません。つまりドメイン名がネット診療圏とリアル空間のかけ橋にならないのです。

かけ橋にならないドメイン名を貴院が選択してしまった場合、貴院のネット診療圏はリアル空間に拡張できなくなります。このことによる損失は想像以上に大きなものです。

ドメイン名の構造の要点について、日本を代表する企業ソニーのドメイン名(sony.co.jp)を例に説明します。

ソニーのドメイン名はsonyとcoとjpの3つ分解できます。それぞれ下記のような意味があります。

jp: 国名(第一レベルドメイン)
co: 業種(第二レベルドメイン)
sony: 固有名詞(第三レベルドメイン)

第一レベルドメインの場合、国別と国別でない汎用的なものがあり、国別でない汎用的なものの代表的な例としては「com」「net」「info」などがあります。

第二レベルドメインは、国別の第一レベルドメインごとに分類されています。第一ドメイン名が「jp」の場合、「co(企業)」「ne(ネットワークサービス)」などがあります。

第三レベルドメインは申請すれば先願主義で登録することができます。

ドメイン名の構造の概要を理解した上で、下記のドメイン名を選択する際のポイントを押さえてください。

(イ)第一レベルドメインの国別のものは自国のものに限る。
(ロ)第一レベルドメインの国別でない汎用的なものにはメジャーなものとマイナーなものがある。
(ハ)第二レベルドメインが「ない」ドメイン名がある。

つまり、第一レベルドメインは自国のものか、国別でない汎用的なものであれば「メジャー」なものを選び、第二レベルドメインは「ない」方が、シンプルで記憶されやすいドメイン名となります。

日本国内の医療機関であれば、第一レベルドメインは、国別は「jp」、汎用的なメジャーなものは「com」を当ラボでは推奨します。

第三レベルドメインについては、当然ですが貴院名を想起させるような名称を選択するのが基本です。

ここまで解説してきましたが、冒頭の(1)〜(6)を振り返って評価してみましょう。

(1) http://www.nihon-clinic.jp
 ⇒ 有力候補
(2) http://www. nihon-clinic.gr.jp
 ⇒ 第二レベルドメインがあるのでNG
(3) http://www. nantoka-net.ne.jp/~nihon-clinic/
 ⇒ そもそもプロバイダなど他社のドメイン名なのでNG
(4) http://www. nihon-clinic.com
 ⇒ 有力候補
(5) http://www. nihon-clinic.info
 ⇒ 第一レベルドメイン名がマイナーなのでNG
(6) http://www. nihon-clinic.cc
 ⇒ 第一レベルドメインが他国のものなのでNG

(1)(4)から選ぶことにしましょう。(1)(4)以外のドメイン名によるURLは、平均的なネットユーザには記憶しにくいものなのです。

携帯電話番号の先頭が「090」などではなく、「091」とか「092」とか「093」とか、人によってバラバラだったら困りますね。それと同じです。

(3)は論外です。つづりが長く記憶しにくいのと、SEO的にも問題があります。経営者としての資質すら疑われます。

次回につづく。

2008年04月20日

【白衣のマーケター】ネット診療圏特集(その5・額に汗かいて堅実にSEOをねらう)

医療マーケティングの分野で病院・クリニックなどの医療機関を紹介するポータルサイト(以下、医療機関ポータル)が爆発的に増えています。

Yahoo!・Googleなどで検索キーワード「病院ポータル」で検索してみてください。検索結果欄も検索連動型広告欄も医療機関ポータルへの案内がずらりと並びます。

患者からみて医療機関ポータルは一見便利なように思われますが、大きな課題を抱えています。ホームページを開設している医療機関があまりにも少なすぎるのです。

医療機関ポータルで医療機関の存在を確認できたとしてもホームページが開設されていなければそれ以上の情報を集めることができません。このことはインターネットを駆使して情報収集をしている患者にとってはとてもストレスがたまることなのです。

医療機関のホームページ開設率は約15%といわれています。インターネット利用者が8,000万人を超え、インターネットで医療情報を収集する潜在需要が高まっていますが、なぜか医療界においてはホームページ開設率が伸びてきません。

その理由に関する考察は長くなるのでまたの機会に譲りたいと思いますが、事実として医療機関ポータルにはホームページを開設していない医療機関を患者に案内して患者をがっかりさせています。

とはいいましてもストレスを抱きながらも医療機関ポータルを利用している患者は大勢います。特に検索エンジンを上手に使えないインターネット初級者には医療機関ポータルは使いやすいネットサービスです。都道府県・診療科目などのインデックスをたどっていけば目的の医療機関を見つけることができます。

検索エンジンを巧みに使いこなしているインターネット中級者・上級者と医療機関ポータルとの関係はあるのでしょうか。おおいにあります。検索エンジンのSEO対策において医療機関ポータルは重要な役割があるのです。

SEOにおいて、外部リンクが増えれば増えるほど検索エンジンにおける貴院のホームページの価値が上がります。この外部リンクを正当に獲得する方法として、医療機関ポータルに貴院ホームページを登録することは極めて正当かつスマートな方法なのです。

外部リンクは正当に獲得する必要があります。自分で意味のないホームページを作ってそこから自分のホームページにリンクを張ったり、仲間を募って相互にリンクを張ったりするような行為がしばしば行われています。

しかしこれらの行為はリスクを伴います。運が悪ければ検索エンジンから不正行為と判断され、貴院ホームページはYahoo!・Googleなどの検索エンジンから永久追放されてしまいます。

外部リンクを獲得するための王道は、もちろん貴院ホームページの充実・人気化です。人気があるということは客観的に価値があることであり、意図せずに他のホームページからリンクが張られる可能性があります。

しかし、日々の忙しい医療機関経営の合間に、貴院は人気ホームページをつくる暇はないと思います。ましてや時間をかけて人気ホームページをつくろうとしたとしても人気が出る保障もありません。

医療機関ポータルに貴院ホームページ登録して外部リンクを獲得する方法は外部リンクの獲得においてハズレがありません。汗をかけばかくだけ堅実に確実に外部リンクを獲得することができるのです。

最低1週間に1つ、医療機関ポータルに貴院ホームページを登録することをお勧めします。じわりじわりと貴院ホームページの価値が上がっていきます。

次回につづく。

2008年04月13日

【白衣のマーケター】ネット診療圏特集(その4・バーチャル土地の価値を暴騰させるためには)

病院・クリニックが立地するバーチャルな土地の価値をじわりじわりと上げる方法として、前回は院長ブログの活用を解説しました。今回は土地の価値を一気に上げる方法をご紹介します。Yahoo!・Googleなどの検索エンジンのリスティング広告を使う方法です。

リスティング広告とは、検索エンジンのキーワードを購入し、患者がそのキーワードで検索したときに、検索結果の広告欄に貴院ホームページへの案内広告が表示される仕組みです。検索者がその案内広告をクリックしたときに広告料が課金されます。

リスティング広告はバーチャルな土地の価値を瞬時に上げる特効薬です。申し込みをした日にすぐに効果が現われます。バーチャルな土地の価値が暴騰します。

お金を使っているので当たり前といえば当たり前ですが、実際の土地ではいくらお金があっても購入できない超一地があります。バーチャルな土地ではそれがありません。必ず目的の超一等地が手に入ります。

例えば患者が「東京」+「歯科」で検索したとします。東京に数千件の歯科医院がある中、貴院のホームページが検索結果の1ページ目に表示される可能性は極めて低いと思われます。それが「東京」+「歯科」のキーワードを購入するだけで、1ページ目に貴院ホームページの案内広告が表示できてしまうのです。

もちろんSEO(検索エンジン最適化)業者に多額の業務委託料を支払って、しかも外部リンクの獲得やコンテンツの充実など気が遠くなるような作業を行えばリスティング広告を使わなくても1ページ目に表示される可能性はあります。しかし、そのための労力は並大抵のものではありません。

リスティング広告への出稿にあたって、何のキーワードを買うかでネット診療圏の設計が異なってきます。「東京都」を買うか「目黒区」にするか「自由が丘」を購入するか。

リアルの実際の診療圏にネット診療圏を合わせるのが基本ですが、ネット診療圏はまだまだ競合が少ないので広めに設計するのも一考です。

リスティング広告の単価はキーワードごとに異なります。Yahoo!の場合は最低9円から出稿できます。むしろ勝負は単価ではなく、貴院ホームページを見たあとの来院率が重要です。(Webマーケティングではコンバージョン率といいます)

10人がクリックしてその内一人でも来院すれば、一人当たりの広告コストは90円となります。仮に単価が100円の場合でも一人当たりの広告コストは1,000円です。その後に引き続き来院するようになれば新規患者獲得コストとしては高いコストではありません。

10人に1人の10%の確率で来院すれば単価が100円でもやっていけます。10%か1%か50%か、貴院のホームページの内容で決まってきます。

ここでも院長ブログの役割が大きいと当ラボでは考えます。医療機関の基本情報をきれいなデザインで表現するだけのありきたりのホームページでは他院と差別化できません。

院長ブログの内容の充実、これにより院長の魅力、医療機関の魅力が患者に伝わります。患者も人間です。院長も人間です。人間同士の相性が気にかかります。院長ブログを見ればある程度院長の人となりがわかります。この安心感を軽視してはいけません。

リスティング広告のコンバージョン率を上げるためにも、院長ブログをマーケティング・ツールとして活用するべきです。

院長ブログをはじめとした貴院のホームページが来院率を高めるような品質のものであれば、積極的にお金をかけてリスティング広告を活用することをお勧めします。

次回につづく。

2008年04月04日

【白衣のマーケター】ネット診療圏特集(その3・検索エンジンの銀座鳩居堂前に立地しよう)

実際の土地の銀座鳩居堂前のように、検索エンジンにも皆が憧れる超一等地といったものがあります。Webを使った医療マーケティングの中心テーマです。

正確には「超一等地がある」というよりも「超一等地を開拓する」といった方がいいかもしれません。SEO・SEMなどを駆使し、日々改善に努め、自らバーチャルな土地を切り開き、価値を高めていかなければなりません。

鳩居堂前などの実際の超一等地はもう開拓できませんが、バーチャルな土地は開拓が可能です。

患者が病院・クリニックなどの医療機関を探すときの検索パターンは無限にあります。ある程度の類型化は可能ですが、無限であることを理解してください。類型化された検索パターンに対応しただけのSEO・SEMで満足してしまう場合がありますが、これでは超一等地を手に入れることはできません。

もちろん代表的な検索パターンへの対応は必須です。駅前の一等地には及びませんが、ネット上にしっかりと存在感を示すことができます。駅看板と同程度の宣伝効果は期待できます。

検索エンジンを使う際の患者の代表的な検索パターンとしては、以下のキーワードによる検索があります。

@「(地域名)」+「病院」
A「(医療機関名)」
B「(疾患名)」
C「(地域名)」+「(疾患名)」
※上記の()は固有名詞

上記4つのキーワードへのSEO対策は必ず行ってください。特にトップページのSEOは重要です。ホームページ制作を委託している業者に依頼し、確実に対応してください。

トップページのSEOだけでは上記キーワードで患者が検索したときに貴院ホームページが上位表示されるとは限りません。しかし、この対策がなされていないと、他のSEO対策をいくら積み上げても焦点がぼけてしまいます。バーチャル空間にうまく立地できません。

代表的な検索パターンに対応した後、ホームページの内容の充実、外部リンクの獲得、リアル世界との連携、お金を使ったSEM、等々の諸施策を実行することにより、徐々にバーチャルな土地の価値を高めることができるのです。諸施策については次回以降解説します。

さて、冒頭で患者の検索パターンは無限であると述べました。無限の検索パターンにはどう対処したらいいのでしょうか。どのようなキーワードを患者は使っているのでしょうか。

無限の検索パターンを特定することは困難です。当ラボからの提案は、
・「数打てば当たる」をスマートに実行
することです。その具体的手法として院長ブログによる情報発信を推奨します。

院長ブログによる情報発信によって、貴院ホームページを大量の文書・キーワードで重装備することができます。何回も何度も不自然でなく「(地域名)」「(医療機関名)」「(疾患名)」を繰り返し書くことができます。その他のキーワードもちりばめることができます。

もちろん院長ブログ以外の方法で貴院ホームページを充実し大量の文書・キーワードで重装備することは可能ですが、無意味に分厚いパンフレット的なホームページになりがちです。分厚いといっても無限に増やすこともできなければ、パンフレット的では患者の感情に訴えるようなコンテンツともいえません。

院長ブログをたくさん書くと貴院ホームページには知らず知らずのうちに大量の文書・キーワードが集積されます。その集積がそのまま患者の無限の検索パターンへの対策となるのです。院長の医療に対する考え方・趣味・性格なども情報発信できるので情緒的なキーワードへも対応できます。

院長ブログを最低でも月に1度、できれば毎週、理想は毎日、書きつづけてください。毎回話題を変えて検索エンジンにひっかかるためのキーワードのバリエーションを増やしてください。

意識的にキーワードのバリエーションを変えていくにこしたことはありませんが、無理をすると長続きしません。とにかく気軽に継続的に院長ブログを書き続けることが大事です。継続は力なり。じわりじわりとバーチャルの土地の価値が向上していくはずです。

ちなみにWebマーケティングでの院長ブログの意義については、
http://blog.dr-ml.jp/article/8679537.html
など、【白衣のマーケター】でさまざまに取り上げていますので、「院長ブログ」で記事を検索してみてください。

前々回にご案内したGoogle Analyticsは既に設定済みですか? もしまだのようでしたらすぐにでも設定してください。
http://www.google.com/analytics/ja-JP/

どのようなキーワードを使って貴院ホームページに患者がアクセスしているかがよくわかるようになります。多種多様なキーワードでアクセスされることに驚くことでしょう。

検索された後も、院長ブログは絶大な効果を発揮します。患者が通院する前に院長の人となりを事前に知ることができるので、複数の病院・クリニックを比較するときに貴院が選択されやすくなります。

院長ブログは院長の単なる日記ではありません。貴院のサービス情報そのものであり、かつ、ネット診療圏の超一等地を開拓するためのツールなのです。

次回につづく。