2007年09月30日

【白衣のマーケター】パンフレットとホームページの違い

1990年代後半になっても、ホームページは電子パンフレット・電子チラシと呼ばれていた時期がありました。

今では考えられないことですが、当時はしかたがなかったのかもしれません。なぜなら、Yahoo!・Googleなどの検索エンジンが存在しなかったからです。

検索エンジンのおかげで消費者は積極的・能動的に情報にアプローチすることができるようになりました。検索すれば欲しい情報が必ず見つかるといった絶対的な安心感が消費者側に醸成されたのです。

同時に情報の送り手側にも激震が走りました。消費者がホームページを見つけてくれるということは、ホームページに媒体(メディア)的な価値が生まれたことを意味します。

きちんと情報発信すれば、見ず知らずの、しかもその情報に関心の高い人々と、コミュニケーションできるようになったのです。まさに媒体(メディア)です。

ネット業界ではGoogle前/Google後と呼ばれるくらい、検索エンジンの登場は革命的な出来事なのです。

Google後、ホームページの役割は180度転換しました。消費者にホームページの存在をいかに消費者に見つけてもらうかが最大の関心事になったのです。

病院・クリニックの紙のパンフレットの場合、見ず知らずの見込み患者に手渡す方法はほぼありません。まさか街頭に立ってティッシュと一緒にばら撒くわけにもいきません。ばら撒いたとしてもほとんどの人が病院・クリニックにそのタイミングでは興味のない人ばかりです。

ホームページは違います。「病院 外科」などの検索キーワードを入力した人と検索エンジンを通じて出会うことができます。しかも出会ったとたんに情報提供が可能です。

検索エンジンにわざわざアクセスして、検索キーワードを入力し、検索実行ボタンを押した1秒後は、見込み患者の関心が最高潮に達するタイミングです。

最高潮に見込み患者の関心が高まったタイミングを捉えられることの利点はあまり取り上げられていませんが、Webマーケティングの最大の特徴といえます。テレビCMなどのマスメディア広告でも実現できていないメリットです。

時代の寵児となったホームページに関して、院長が今もって電子パンフレットを思っているとしたら要注意です。ライバル病院・クリニックと天と地の差がついてしまう前にいち早く経営にホームページを取り入れてください。

次回につづく。

2007年09月23日

【白衣のマーケター】検索キーワードとしての「病院」の意味

病院・クリニックを検索するとき、検索キーワードに含める施設用語として、何が一番いいのでしょうか?

・病院
・クリニック
・医院
・診療所
等々、候補があります。

検索キーワードとして何がよく使われているかを調べるツールにオーバーチュアのキーワードアドバイスツールがあります。
http://inventory.overture.com/d/searchinventory/suggestion/?mkt=jp
オーバーチュアはYahoo!の関連広告会社です。

残念なことにキーワードアドバイスツールは2007年5月から一般向けにはサービス中止となってしまいました。しかし、2007年4月までのログはネット上で今でも公表されていますので、2007年4月時点の状況は把握できます。

例えば下記のAnd条件でのYahoo!における検索数を示します。

「病院 検索」 : 34,922件
「クリニック 検索」 : 307件
「医院 検索」 : 263件
「診療所 検索」 : 81件

「病院」というキーワードが圧倒的に多く使われています。患者にとって、クリニックも医院も診療所も病院なのでしょう。

SEOで検索キーワードを考えるとき、貴院名が「???クリニック」であったとしても、より検索キーワードしてメジャーな「病院」「クリニック」「医院」も検討することが重要です。

歯科の場合、検索キーワードは「歯科」だけでなく「歯医者」というキーワードも同じくらいメジャーです。

「歯科 検索」 : 965件
「歯医者 検索」 : 777件

マーケティングは患者を来院させるためのしかけづくりです。
とことん患者の視点に立って、戦略・戦術を考えることにしましょう。

病院・クリニック側の事業者視点をいかに捨てられるかが、これが今日的なマーケティングの出発点です。

次回につづく。


2007年09月16日

【白衣のマーケター】SEOと診療圏

SEOにおける診療圏をどう考えたらよいでしょうか?
貴院名の存在を知らない診療圏の住民の方とのインターネット上の出会いは大切です。

かかりつけ医を近所で探すWeb上の行動は、患者がよくとられる行動です。

例えば東京都渋谷区に住んでいる方が、検索キーワードを「渋谷 病院」とし、AND条件で検索することはよくあります。検索結果には渋谷区所在の病院・クリニックがリストアップされます。

おそらく患者は1ページ目の1件目から順番にクリックして、ホームページを次々に見ていきます。2ページ目、3ページ目くらいまでならもしかしたらクリックして頂けるかもしれません。(可能性は低いですが)

病院・クリニック側の視点のSEOにおいては、「病院」という一般用語と診療圏を組み合わせたAnd条件の検索キーワード対策は重要なので実行すべきですが、患者視点でいうと、おおいに問題があります。

近所の病院・クリニックのホームページが全てリストアップされているかがわからないからです。

ロジカルシンキングでいうところのMECE(ミーシー、Mutually Exclusive Collectively Exhaustiveの略。要するに”ダブリなく・漏れなく”という意味)でないのです。

全体像がわからない情報について人は信頼を寄せません。まだ他にいい情報があるのではないか? という不安が残ります。

Yahoo!・Googleなどの検索エンジンで情報を検索するときには、常にこのMECE問題がつきまといます。

ラーメン屋や雑貨店の検索ならまだがまんできたとしても、人の命にかかわる医療情報において人はナーバスになりがちです。この点からも医療マーケティング独特の環境があります。

ではどうすればいいのか。患者が検索したときに診療圏をMECEに表示するサービスがあればいいのです。

この課題を解決してくれるサイトはたくさんあります。地域の索引機能があり、それをたどっていくとその地域の病院・クリニックが表示されます。

ただこれらのサービスも問題をはらんでいます。クリニック名・住所・TELなどはMECEでも、ホームページのURL情報がMECEでないケースが多いのです。URL表示を広告扱いにしていることもよくあります。

この状況を打破するためにはどうしたらいいか。当ラボの研究課題となっております。検討状況の進捗についてこのオンライン・マガジンで今後お伝えして参ります。

次回につづく。



2007年09月02日

【白衣のマーケター】弱肉強食のSEOからの卒業

弱肉強食のSEO合戦に巻き込まれた場合、これは悲惨です。消耗戦を余儀なくされます。

検索エンジンの場合、勝った、負けたが、一目瞭然でわかりやすいので、いたちごっこがはじまります。誰かがあきらめるまで、SEOの専門書とにらめっこになったり、SEO専門会社に改善を委託したり、永遠の戦いが続きます。

いたちごっこがつづいて、いくところまでいってしまった場合、最後は「運」です。なぜならSEOの最善手は誰にわからないからです。(もちろんからくりをしっているYahoo!やGoogle自体は知っているのでしょうが)

当ラボでは弱肉強食の世界で戦うための術も説いてはいきますが、それ以外の方法での貴院のSEOも達成できたらと考えています。

もしそれが達成できない場合、貴院だけではなく、貴院を取り巻く患者の情報アクセス機会を奪うことになります。この状況を看過することは当ラボの経営理念に反します。

患者の情報アクセス機会を担保するためのマーケティング・ツールを企画・開発する必要があります。当ラボの社会的ミッションです。

まずその第1弾として、当ラボが開発しているのが、

・病院名ポータル共有サービス

です。
2007年10月からβ版を開設します。

次回、このサービスの中身をご案内します。