2007年11月18日

【白衣のマーケター】ネット上の診療圏

ネット上にもリアル世界と同じように診療圏があります。

リアル世界の診療圏は、診療科目によってエリアの広がりが微妙に異なりますが、物理的な医療施設の建物を中心に、半径3キロとか、5キロとか、比較的わかりやすい概念といえます。

一方、ネット上の診療圏は複雑です。なぜなら、ホームページを開設しただけでは診療圏が確定しないからです。

ホームページを開設しただけでは、貴院はネット世界においては暗闇にひっそりと佇んでいるにすぎません。

・検索エンジンの検索結果で上位表示されるか。
・上位表示されるときの検索キーワードは何か。
・リスティング広告、バナー広告等SEOだけでなくSEMも実施しているか。
・主要病院検索サイトに登録しているか。
・リアル世界の診療圏のネット普及率、住民のネットリテラシーはどうなっているか。
・ドメイン名はわかりやすいか。
・駅看板等のリアルの広告でホームページを案内しているか。
・タウンページにホームページのURLを掲載しているか。
・ホームページのコンテンツは他医院と差異化されているか。

等々、複雑な構成要素があります。

自院及び競合先のホームページの存在感を可視化して、ネット上の立地戦略を検討しなければなりません。

ネット世界における見込み患者の行動は、リアル世界のような二次元的な動きではなく、時空を超えた歪みの中での行動なのです。

ゆえにネット世界の診療圏は歪んでおり、行政区地図のような整然とした地図はないのです。

ネットユーザの数が今後も拡大を続けるなか、
これからはリアル世界とネット世界の両方をにらみながらの立地戦略を組み立てることが重要です。

リアル世界の診療圏に多くの競合が存在したとしても、ネット世界の診療圏にライバルが少ない場合、これまであきらめていたエリアでの開業も可能性がでてきます。

Webマーケティングでリアル世界の競争環境から抜け出し、勝ち組の経営者となる方法です。

ネット世界における存在感の重要性が高まるのは必至であり、リアル世界である程度新参者でも、ネット世界では盟主となりえるのです。

逆に、リアル世界の診療圏で競合先が少なかったとしても、ネット世界の診療圏にとてつもなくWebマーケティングが上手なカリスマ院長が一人いた場合、貴院は一気に窮地に追い込まれてしまいます。

ネット世界の診療圏の設定に関して、当ラボでは設定のための評価尺度を今後開発していく予定です。ネット世界の診療圏の広さを客観的に測定するための基準が求められています。

次回につづく。

2007年11月11日

【白衣のマーケター】魔法の杖を使わないヒトがなぜ多いのか?

マーケティングのスキルを身につければ、商売の達人たちに少しでも近づけるのではないかと思ったのが、私がこの道にはまったきっかけです。

商売を繁栄させるための経営資源はヒト・モノ・カネといわれています。最近ではヒト・モノ・カネ・情報ともいわれていますが、情報は情報を集めるスキルがあるヒトとやや概念が重複しているので、やはりヒト・モノ・カネなのではないでしょうか。

モノとカネは至極わかりやすい。

カネがあれば投資活動に苦労しませんし、モノにしても土地があれば左団扇で賃貸収入などで暮していくことができます。

ヒトが一番よくわかりません。

当然ですがヒトの頭数がそろっていればいいというものではありません。ヒトの何が、どの部分が、商売繁盛の大きな要因となるのでしょうか。

商才に長けているといわれる人がいます。いわゆる金儲けがうまい人です。そういわれる人たちが共通で身につけているスキルは何かというとこれまた難問です。

口がうまいのか、帳簿計算が速いのか、忍耐強いのか。なんだかよくわかりませんが。しかし実際、商才がある人はお金をたやすくつむぎだします。

かつての私にとって、周囲の商才のある人たちは摩訶不思議な達人たちでした。

それがマーケティングを訓練するようになって一変しました。達人が普通の人に見えてきたのです。達人の欠点すら見えてきました。

マーケティングは商売の ”魔法の杖” です。マジックです。
マジックなので仕掛けがあります。しかも王道のゆるぎない仕掛けです。タネ明かしはこうです。

マーケティングは、
「何百万人もの学者・マーケターたちが理論・実践の両面から何十年にも渡って磨きに磨きぬいた珠玉のテクニック集」
だからです。

当たり前の話に聞こえるかもしれませんが、そうではありません。
経営のための珠玉のテクニック集があるにもかかわらず、それを訓練しない経営者があまりにも多いという事実です。
企業の世界でもそうです。

珠玉のテクニック集という認識がないのだと思います。

野球の投手がフォークボールやスライダーなど変化球に、
全く興味を示さないのと同じくらいの変な事実なのです。

業界ごとにマーケティングに関心をもち訓練をしている人の率は極端に違うと思いますが、私の実体験でいうと一部上場企業の営業部門のビジネスマンですら10%もいないのではないでしょうか。

所詮ビジネスマンも大半はサラリーマン的な勤め人であり、
経営者マインドをもっていないのです。

企業以外の業界だと訓練率はどうなるでしょうか。
医療界はどうですか?

勤務医はマーケティングに関心がないと思います。なぜなら日常的に経営をしていなからです。

経営をしている開業医の院長はどうでしょうか? 

・4Cを意識して経営をしていますか?
・SWOT分析をしたことがありますか?
・4Pを練り上げて医療サービスを企画したことがありますか?

これらはマーケティングの基本中の基本です。教科書・入門書の1ページ目に出てくることばかりです。

開業医は経営者です。商売人にならなくてはなりません。

でも安心してください。所詮マーケティングはテクニック集です。テクニックは数をこなせば誰でも覚えることができます。恐れるに足りません。

経営者としての志が高い院長と一緒に医療マーケティングの分野を切り開いていきたいと思っていますが、その前に基本的なマーケティング・スキルを是非訓練してください。

次回につづく。

2007年11月04日

【白衣のマーケター】院長ブログによる来院前のリピーター化

マーケティング的に価値のある院長ブログ作成の勘所は、来院する前の「リピーター感覚」の醸成につきます。

企業マーケティングの世界では、新規顧客をつかむのは、リピーターを作るより、5〜7倍のコストがかかるといわれています。

逆にいえば、リピーターには5〜7分の1の格安コストで再来院を促すことができます。

一回も来院したことがない見込み患者に、なんとなく既に付き合いがあるような感覚をもってもらう仕掛けをつくる、院長ブログの戦術的な活用方法のひとつです。擬似リピーターづくりです。

ではどのようにすれば見込み患者が擬似リピーターとなってくれるのでしょうか。

・五感体験
・コミュニケーション

がポイントです。
院長ブログを通して、見込み患者の五感を刺激しながら、コミュニケーション体験をしてもらうのです。

代表的なテクニックを列挙します。

・院長の熱い思いを吐露する動画を配信。
これはGoogle関連会社のYoutubeの動画配信サイトを使えば簡単に実現できます。写真とは違って、動画は院長の人柄に関する情報量が飛躍的に高まります。(悪い方に高まる危険性もありますが)
http://www.youtube.com/

・院長ブログに掲載する写真は常に患者目線。
院長の人柄を伝えるための日記に掲載する写真について、院長目線ではなく、患者目線にするために、必ず院長を被写体に入れてください。見込み患者に院長との出会い感覚を演出します。

・患者からの声を紹介。
院長との対話感を醸し出します。院長からの一方通行の情報発信ではない、一体感を増幅します。

無料診療相談メール、掲示板運営、SNSによるコミュニティ開設など、まだまだ細かいテクニックはありますが、ネット上で親交を深めることのマーケティング的価値を本日はご理解ください。

次回につづく。