2008年02月17日

【白衣のマーケター】ビル・ゲイツによる日本語ドメイン名の夜明け

米Yahoo!を446億ドルで買収するとしてインターネット業界を騒がせているマイクロソフト社ですが、医療マーケティング業界に多大な影響を与える施策も先週から実行中です。

マイクロソフト社は、先週2008 年 2月13日、いよいよパソコン用OSであるWindows XP向けに、ホームページ閲覧ソフトInternet Explorer 7の自動更新機能による配布を開始しました。
http://www.microsoft.com/ja/jp/default.aspx

後述しますが、これはWebを使った医療マーケティングにおいても見逃すことができない一大イベントなのです。

自動更新機能とは何かというと、インターネットにつながったパソコンを使っているWindows XPのユーザーに対して、下記のようなメッセージが表示されるのです。



つまり、
「あなたの使っているホームページ閲覧ソフトはもう古いので、新しいソフトにバージョンアップしませんか?」
といった案内が、ネット越しにマイクロソフト社からWindows XPのユーザーのパソコン画面にやって来るのです。

ホームページ閲覧ソフトのInternet Explorer 7は「セキュリティ」「操作性」が向上していますが、医療マーケティングにおいて重要な部分は、Internet Explorer 7が日本語ドメイン名に標準対応している点です。

日本語ドメイン名のことをご存知でしょうか?

例えば渋谷で開業する「日本太郎クリニック」があった場合、
http://www.nihon-taro-clinic.jp
といった横文字の暗記しにくいホームページアドレスではなく、患者にとってわかりやすい「漢字かなカナ」の日本語で
http://shibuya.日本太郎クリニック.jp
などで患者がホームページにアクセスすることができるのです。

2001年2月、今から約7年前、ドメイン名の業界団体である日本レジストリサービスにて日本語ドメイン名の登録サービスが始まりました。

7年前から日本語のドメイン名がホームページアドレスとして活用できるようになっているのです。

このことがこれまであまり知られていなかった理由は、普及しているホームページ閲覧ソフトであるマイクロソフト社の Internet Explorer が、日本語ドメイン名に標準対応しておらず、日本語のアドレスでホームページにアクセスできなかったからです。

この状況が2006年11月に一変しました。マイクロソフト社が Internet Explorer 7 をリリースし、日本語ドメイン名に標準対応してきたのです。

しかし、古いバージョンのInternet Explorer からInternet Explorer 7へのバージョンアップは、ユーザー自らがマイクロソフト社のホームページにアクセスし、バージョンアップの作業を行わなければいけませんでした。

日頃古いInternet Explorerで不便のないユーザーが多い中、Internet Explorer 7の普及は遅々として進んでいませんでした。

当サイトでもアクセスログを取って、ユーザーが使っているホームページ閲覧ソフトの分析をしておりますが、Internet Explorer 7を使っているユーザーは20%以下となっております。

今回のマイクロソフト社による自動更新機能に配信で、Internet Explorer 7は一気に普及・浸透すると思います。

また、2007年1月に発売された新しいパソコンOSである Windows Vista には Internet Explorer 7 が標準搭載されています。

日本語ドメイン名に注目が集まるのは必然です。

政府機関・大学・企業なども急速に日本ドメイン名に対応しはじめています。
http://xn--wgv71a119e.jp/case/accessible/

2008年は本格的に日本語ドメイン名も一気にメジャーになるものと当ラボでは期待しております。

貴院のホームページへのアクセス方法として、現在使われている英字数字記号のドメイン名を使ったURLに加えて

(まだまだ全ての患者が使っているホームページ閲覧ソフトが
 日本語ドメイン名に対応していないので、併記・併用されるべき)、

日本語ドメイン名からもアクセスできるようにし、日本語ドメイン名を駅看板・野立て看板・パンフレット・名刺などに印刷するなど、見込み患者にとってわかりやすいマーケティング環境をつくってください。

次回につづく

2008年02月10日

【白衣のマーケター】人の噂は75日、ネット上の噂は子々孫々まで

「病院検索」「診療所検索」などのキーワードでYahoo!・Googleで検索すると、病院・クリニックを探すための検索サイトがたくさん表示されます。医療マーケティングが本格的に商用化されてきたこと実感します。

各医療機関検索サイトは地域別・診療科目別・疾患別などそれぞれ工夫をこらして医療機関の情報が整理されています。

医療機関検索サイトとしてのビジネスモデルとしては、
・広告収入
・個別ページ掲載収入(簡易ホームページを医療機関に提供する対価として)
が中心です。

貴院が医療機関検索サイトを集患目的で利用する場合、媒体としての価値が医療検索サイトにあるかないかが重要です。1日何人のアクセス数があるかを医療機関検索サイトの媒体資料等で確認してください。定量的に販促チャネルとしての価値がわかります。

掲載料が無料の場合もありますが、ビジネスモデルにおいて他の収益モデルがない医療機関検索サイトについては、媒体としての自信がないことの表れです。登録しても販促チャネルとして機能しない場合があります。要注意です。

医療機関検索サイトでよくあるコンテンツに口コミ情報があります。患者が医療機関で受診したあと、感想を医療機関検索サイトに投稿しています。まだまだ絶対的な投稿量が少ないので、複数の医療機関を比較しにくいのと、情報としての信頼性を担保するしくみがないので、まだまだ医療機関に関する口コミ情報はネット上のキラーコンテンツとして認識されていません。

検索サイトにおける口コミ情報が医療情報としての信頼性を得るためにはどうすればいいでしょうか。

企業サイトの例をご紹介します。Yahoo!オークションでは、売買取引の後、必ず売り方・買い方双方から取引内容の評価をしてもらいます。その評価の累積は売り方・買い方の信頼度の評価尺度となり、売買取引前の参考情報として活用されています。

書籍ネット通販のアマゾンでは、絶対的なメジャーサイトとして読者レビューの量で質をある程度カバーしています。

医療機関の口コミ情報の場合も、アマゾン型になるのではないかと当ラボでは予想しています。

乱立する医療検索サイトの中から勝ち組サイトが出てきて、日本全国の口コミ情報の一極集中がはじまるのではないかと見込んでいます。医療マーケティングにおいて最も重要な対策対象となるかもしれません。

ネット上の口コミで悪口をいわれたらたまらないといったご意見もあるでしょうが、ごまかしのない透明性の高い医療マーケティングを展開していれば、多少の悪口は全く心配することはありません。むしろ積極的に口コミ対策を図り、貴院の医療マーケティングに活用するべきです。強気になってください。

口コミは医療業界においては伝統的な集患手法ですが、この手法の主なる舞台がネット上に移った場合、口コミのパワーは絶大な力をもつようになります。人と人との口伝いの情報伝播力に比べて、ネットの情報伝播力はケタ違いです。1:1ではなく、1:全世界で情報が伝播します。

ネットは記録性もあります。人の噂も75日といいますが、ネット上の噂は永久に電子データとしてネット上に蓄積されます。

なにかのはずみで貴院の負の口コミ情報が地域社会で流れてしまった場合、おおげさでなく経営破綻に追い込まれてしまうかもしれません。それほどの危機感が必要です。

将来を見越し(2〜3年以内だと思いますが)、口コミを活用して大躍進するために、口コミから貴院の経営活動を守るために、今から院長自らがマーケターとなって、来るべきときを迎えうつ準備をしてください。

次回につづく。


2008年02月03日

【白衣のマーケター】KY(空気が読めない)と患者に思われないためにも

医療マーケティングで貴院がYahoo!・Googleの検索連動型広告を使うとき、広告からのリンク先が貴院のホームページの先頭ページになっていないでしょうか。

もしそうであれば、ランディングページをご用意することをお薦めします。

ランディングページとは、検索者の検索目的を意識しながらリンク先のページを適切に用意することです。このことをWebマーケティングではLPO(ランディングページ最適化)といいます。

患者の検索目的を無視し、見当違いのページに案内してしまっては患者にKY(空気が読めない)と思われてしまいます。

LPOの具体的な例をご説明します。
車(トヨタのレクサス)を売りたいと思っている消費者がいたとします。
「レクサス」+「査定」でYahoo!・Googleで検索した場合、さまざまな査定業者の検索連動型広告が表示されます。

広告をクリックしたとき、業者のホームページの先頭ページが表示されてしまったらどうなるでしょうか。消費者は査定の手続きに関するページを探さなければなりません。あまた業者が存在するなか、ネットの世界ではこのようなわずかなストレスすら消費者は許してくれません。

この時点でこの業者は車を査定したい消費者から見捨てられてしまいます。移り気な消費者はワンクリックで他の業者のホームページに去ってしまいます。

LPOにおいては「レクサス」+「査定」で検索した消費者のニーズを考えて、ランディングページを用意しなければなりません。想定されるニーズの例としては、

・オンライン査定で業者間の査定額を比較したい。

などがあります。そう仮説を立てた場合、オンライン査定のためのページを検索連動型広告のリンク先でいきなり用意すべきです。その後、もしその業者の査定が一番高ければ、業者の信頼度とか所在地などを後から調べに来ることでしょう。

医療マーケティングにおいてもLPOの対策は重要です。

「渋谷」+「病院」で検索された場合、
「渋谷」+「美容外科」で検索された場合、

どちらも単純に貴院のホームページの先頭ページを表示させればいいというものではありません。

「渋谷」+「病院」で検索された場合であれば、検索者にとっての最大関心事は貴院の所在地かもしれません。職場の昼休みに通院しやすいとか。当然地名による検索なので近隣医療機関との比較もしたいのだと思います。

「渋谷」+「美容外科」で検索された場合では、他院で行っていない特殊技術をアピールすることが効果的かもしれません。

LPOの基本としては、キーワードごとに検索者のニーズの仮説を立て、キーワードごとにランディングページを複数用意します。しかし、そのための労力的負担は大きくLPO業者に依頼しない限り現実的ではありません。

貴院が大病院であれば企業と同じようにLPO業者にLPOの検討と作業を依頼するのもひとつの選択肢ですが、診療所であれば、簡易型のランディングページを用意する方法をご提案します。

簡易型のランディングページでは下記要素を1ページにコンパクトにまとめてください。

(1)経営理念のエッセンス
(2)差異化された特徴(他院と比べて)
(3)地図・電話番号
(4)写真4点(院長・スタッフ・施設外部・施設内部)
(5)サイトマップ(もくじ)

精密なLPOではありませんが、貴院の全体像を一瞬で理解してもらう手法により、多目的な検索者ニーズをある程度吸収できるものと考えます。

デザインだけは専門家にまかせた方がいいと思います。デザインといってもかっこよくすることではありません。情報の視認性を高めることが目的です。地図ひとつとっても、わかりやすい地図とわかりにくい地図はデザインである程度デザインで決まります。

ネットサーフィンでネット上を飛び回る見込み患者である検索者は移り気です。ランディングページでしっかりと、一瞬で貴院の全体像をアピールしてください。ホームページで見込み患者をうろうろさせてはいけません。

次回につづく。