2008年08月17日

【白衣のマーケター】看板とネットの連携

http://tadp.jp(「街あど」タウンガイド)
という検索ポータルがあります。東京電力を母体とする広告代理店、東電広告(株)のサイトです。

ネット上ではあまりメジャーなサイトとはいえませんが、注目すべきビジネスモデルを有しています。電柱広告とネットとの連携です。

ご存じのとおり電柱広告は医療マーケティングでよく使われる広告宣伝媒体です。公道に面した複数の電柱に連続的に掲出できるので、病院・クリニックへの誘導案内が可能です。また、地域社会に特化した広告媒体なので、近隣の見込み患者にその存在を明確に認知させることができます。

東電広告(株)の「街あど」タウンガイドに関する説明は下記にあります。
http://www.todenkokoku.co.jp/eigyou/denchu/pole_machiad.html

電柱広告とネットの連携方法は単純で、電柱広告の一部に「街あど」タウンガイドのトップページのURLである「http://tadp.jp」を表示し、電柱広告を見た患者にトップページにアクセスしてもらうのです。このことにより患者は、携帯電話や家庭のパソコンを使って後からゆっくりと医療機関の情報を確認できるという仕掛けです。

ここまで「街あど」タウンガイドに関する説明をしてきましたが、この白衣のマーケターの読者は何か違和感を抱かれた方も多いのではないでしょうか。「街あど」タウンガイドの仕掛けには患者視点で大きな欠陥があるのです。

徹底的に患者の視点に立って考えてみましょう。
(1)患者は電柱広告に表示されたURL(http://tadp.jp)を認知。
(2)認知したURLを記憶。
(3)家に帰って記憶したURLを思い出しアクセス。
(4)「街あど」タウンガイドのトップページに無事アクセス完了。
(5)医療機関名・住所などで目的の医療機関の個別情報を検索。

上記の患者に強いる一連の行動を見てください。サービスとしては課題のオンパレードです。患者に与える負荷が高すぎます。

・「http://tadp.jp」といった無味乾燥な英文字を暗記してもらう必要がある。
・アクセスしても目的の医療機関の個別情報が表示されない。「街あど」タウンガイドのトップページが表示されるだけである。
・医療機関の個別情報にアクセスするためには医療機関名や住所も併せて記憶しておかなければならない。

これではYahoo!・Google等の検索エンジンを普通に活用した方がよほど楽に目的の医療機関の情報を探すことができます。

ではどうすればいいのでしょうか。本稿の趣旨は「街あど」タウンガイドの批判ではありません。冒頭でも書きましたが「街あど」タウンガイドは注目すべきビジネスモデルを有しています。

この注目すべきビジネスモデルの課題を克服し、独自に貴院の医療マーケティングで活用してはどうでしょうか。上記で患者視点の「街あど」タウンガイドの課題を列挙しましたが、その解決を図ればいいのです。

課題解決は下記2点で十分だと当ラボは考えます。

・「http://tadp.jp」のような無味乾燥ではないURLの検討。
・URLにアクセスしたときに目的の医療機関の個別情報が直接的にもしくはストレスなく到達できる画面遷移。

たとえば東京都渋谷区の病院・クリニックの場合、URLを下記のような日本語ドメイン名にし、渋谷の電柱広告に表示してみたらどうでしょうか。

http://渋谷のお医者さん.jp

その電柱広告を見かけた見込み患者は暗記にあまり苦労しないと思います。

あとは単純に「http://渋谷のお医者さん.jp」のURLに見込み患者がアクセスしたときに貴院のホームページに転送すればいいわけです。是非ご検討ください。

次回につづく。